「子ども脱被ばく裁判意見陳述集Ⅱ」を発刊しました
子ども脱被ばく裁判の提訴から6年。2021年3月1日に判決を迎えます。
この間、何人もの原告が証言台に立ち、国・県・自治体がきちんと情報開示しなかったことで被った無用な被ばくの被害を訴えてきました。
前半の法廷で証言した原告12名の陳述を、「子ども脱被ばく裁判意見陳述集Ⅰ」に。
そして後半の法廷で証言した原告14名の陳述を、今回
発刊した「子ども脱被ばく裁判意見陳述集Ⅱ」に収めています。
いまから10年前の原発事故直後、なぜ、国は、県は、市は、町は、放射性物質が拡散する予測を適切に伝えず、情報を隠蔽したのか。なぜ、避難を呼びかけてくれなかったのか。なぜ、学者は「ニコニコ笑っている人には放射能はきません」などと言ったのか。
原告は、いまでも「子どもに無用な被ばくをさせてしまった」と、悔いています。
この陳述集をお読みいただければ、原発事故当初、国や県、自治体、そして「専門家」と呼ばれる人たちが、なにをして、そしてなにをしなかったか、がおわかりいただけると思います。それは、福島第一原発事故のみならず、今回の新型コロナウィルス感染症に対する、政府や「専門家」らの対応にも相通じるところがある、と感じます。
また、「子ども脱被ばく裁判意見陳述集Ⅱ」には、当時まだ幼かった子どもの原告の手記や、裁判をともに闘った弁護団からのメッセージも収めています。ぜひ、お手にとって読んでいただきたい一冊です。